3-2-(2) みかんづくり P.43-47

「長与町は、みかんがいちばん多くつくられているけど、どうしてなの。」

みかんの収かく(しゅうかく)

「長与町でみかんが多くつくられるようになったのは、あたたかい気こうで、山のしゃ面が日あたりがよく、水はけのよい土だったからだと先生に聞いたよ。」

「みかんをつくっている農家の人は、どんな仕事をしているのかしら。」

「こんなにたくさんのみかんは、どこに売られているのかな。」
農家の人は、おいしいみかんを作ったり、多く売ったりするために、どのような工夫をしているのでしょう。
みかんづくりの1年


てきか(てっか)
①おいしいみかんをつくるためには
あきこさんたちは、みかん農家をたずね、みかんづくりの仕事やくろうを聞きました。
農家の人の話(1)

みかんは、病気や害虫(がいちゅう)に弱いため、1年に何回もくすりをまきます。みかんの花がさいたあと、多くの実をつけます。その実をそのままにしておくと、形の小さい、きずのついたみかんが多くなります。そこで、てきか(てっか)と言って、悪い実をとりのぞきます。夏の暑い中、実の一つ一つをていねいに調べないといけないので、とてもたいへんです。

農道

モノレール

害虫のくじょ(スピードスプレヤー)

シートマルチさいばい
農家の人の話を聞いて、みかんづくりには、多くの仕事があることがわかりました。農家の人は、ほかにも、仕事がしやすいように、いろいろな工夫をしていることも話してくださいました。
農家の人の話(2)

みかんを運ぶために、車が通れるような農道をつくったり、モノレールをつけたりしました。また、くじょ用の水として雨水をためておくちょ水そうや、収かくしたみかんをあまくするためにちょぞうこも作りました。
スピードスプレヤーのきかいを使って、害虫のくじょをしたり、水をやったりして、作業をしやすくしている農家もあります。
近ごろは、ちがう品種(ひんしゅ)を植えて、収かくできる時期をずらしたり、シートマルチさいばいといって、白いシート(マルチシート)をしいて太陽の光をよくあてたり、余分(よぶん)な水分を与えないようにしたりして、甘くて(あまくて)おいしいみかんを作っているんですよ。
長与町の農家で作られたみかんはどこに送られているのでしょう。
②みかんの旅
わたしたちは、とれたみかんの行き先をおって、長崎西彼農業協同組合(ながさきせいひのうぎょうきょうどうくみあい)ことのうみ伊木力選果場(いきりきせんかじょう)へやってきました。
平成23年度から長与町・時津町(とぎつちょう)・長崎市[旧 琴海町(きんかいちょう)]・諫早市(いさはやし)[多良見地区(たらみちく)]で生産されたみかんをことのうみ伊木力選果場で共同選果を開始しました。令和元年1年間の取扱い(とりあつかい)量は約9、100tです。

みかんの選果

「光センサーというきかいで、つぶの大きさ・きず・あまさもわかるんだ。」

「きずの少ない大きさのそろったみかんは東京や石川などの市場に送られるんだって。」

みかんのつみこみ

「きかくに合わないみかんは大村のジュース工場や島原(しまばら)や相浦(あいのうら)のかんづめ工場に送られるんだって。」

ジュース工場へ運ばれるみかん
ことのうみ伊木力選果場からのみかんの送り先

東京の市場でのせり

東京のスーパーで売られる長与みかん

合計 約9,100トン (数量は令和元年度)